HALF.
episode.31 (ページ1/1)

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キレイなグレーの髪の下で、同系色の涼しい瞳がこちらを見る。
俺よりも2、3歳年上の目鼻立ちのハッキリした男らしい顔つき。
面を取り、現れたのはそんな凛々しい風貌の青年だった。
そいつが名無しを見つめ、嬉しそうに破顔する。
どこか人懐っこさを感じさせるその笑顔は、ヤツの持つ精悍な雰囲気に優しさをにじませた。

「エイシン、なんでここに……」

いまだ現実を受け止めきれてない状態の名無しが、それでも懸命に、自分に笑いかける男に向かって疑問の言葉を投げかけた。
男は名無しの声に軽く目を瞠る。

「なんでここにいるかって、そりゃあもちろん、お前を迎えにきたに決まってんだろ?」

エイシンと呼ばれる青年は名無しに手を伸ばした。

「俺と一緒に行こう、名無子」

何の話だよ、オイ……?!

俺ひとり蚊帳の外と言った感じで話が全く見えない。
話どころかふたりがなぜお互いを知っているのかさえわからねぇ。
俺は息をつめて黙り込む名無しに声をかけた。

「っつぅーか、コイツは何者なんだよ、名無し?」

今度はちゃんと俺の声が届いたらしい、名無しから返事がかえってきた。

「エイシンは……私の幼馴染です」
「幼馴染……?」

俺は名無しからエイシンへと視線を移した。





to be continued.
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