HALF.
episode.03 (ページ3/3)
敵のトラップや誘拐工作にしちゃぁ出来すぎてると思う。
誰一人それに気付かないなんてあり得るか?
俺は木の上から、時には地面に降り立って、あらゆる場所をのぞきこみながら名無しの居場所を探した。
っつぅーか、そんなの、まず不可能に近いだろ。
だとしたら、残る答えは……。
樹上で足を止め、こぶしをトントン唇にあてながら思考していた俺は、そのまま目だけであたりの景色を見渡した。
その目がフッとある一点で止まる。
見知った姿が目に入った。
間違いない。
それは名無しの姿だ。
あのヤロー、やっぱりだ。
見つけた名無しの様子に、俺は迷わず自分の考えを肯定した。
アイツ、自分で隊を離れやがった―――。
to be continued.
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