HALF.
episode.28 (ページ3/3)

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「ちょっと、ちょっと! なに黙ってんのよ、シカマル! こーゆーときこそ友情の出番でしょうーが!!」
「はぁ?!」
「もう、鈍いわね! チョウジの恋がうまくいって欲しくないわけ? 私たちでしっかりサポートしてあげなきゃでしょ?! ちゃんと協力しなさいよ?!」
「え……あぁ」

ちゃんと協力しなさいよ、か……。

俺はチョウジと名無しに目を向けた。
ふたり相変わらずボリボリと菓子を食っている。
その姿を見ながら思う。

チョウジの恋がうまくいって欲しくねぇわけねぇーだろーが。
そんなのうまくいって欲しいに決まってる。
わかってんだよ、だから俺だってあのとき応援するって言ったんだよ……。

チョウジの恋が叶うよう願う気持ちは正真正銘、本当の思いだ。
世界中の誰よりもコイツの恋が実ればいいって本気で思ってる。
それくらいチョウジは俺にとって大事な奴なんだ。
けど、俺の心はどっかで二の足を踏んでいる。

相手が違ったら……。

チョウジの好きな相手が名無しじゃなかったら、なんかもっと違う思いを抱けてたんじゃねぇーかって、そんなことを考えるのは、

どーしてなんだろうな……。

俺は眼前に広がる世界そのものをなんでかすべて壊したいなんて気分に襲われ、慌てて意識を切り替えた。

「任務の説明をする」

俺は目の前の三人に向かって自分の声を絞り出した。





to be continued.
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