HALF.
episode.28 (ページ2/3)

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隣ではスナック袋をすでにひとつ食い終えたチョウジが次の菓子の封を開けていた。

「まだ食うのかよ?」

俺が目を瞠ると、

「え? あぁ、うん」

チョウジはどこか上の空で返事をかえし、名無しのほうを見た。

「名無子、食べる?」
「あー、食べる食べる!」

名無しが嬉しそうにチョウジの菓子に手を伸ばし、ムッハムッハと頬張った。
クイクイとイノが俺のベストを引っ張る。
ん? と顔を向ければ、

「ちょっと……チョウジが人にお菓子あげてるわよ?」

イノはビックリぎみに呟いて、でもすぐに嬉しげな笑みを口元に浮かべ、黒いオーラをたぎらせた。

「チョウジってばもしかして……。名無子のことが好きなんじゃないの?!」

あ……めんどくせぇー。

人の恋路にイキイキしはじめたイノに気づき、俺は我関せずって顔で黙り込む。
その俺をすかさずイノはけしかけた。



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