HALF.
episode.25 (ページ4/4)

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「あれ以来、ずっと名無子のことが気になってる。たぶん、好きなんだと思う」

そこまで言って、チョウジは自信のない弱々しげな瞳で俺を見た。

「変かな、僕の言ってること?」

俺はその視線を受け止めきれずに目をそらすと、一歩一歩ダルそうに踏み出される自分のつま先を見つめた。

「別に……変じゃねぇーだろ」

俺の言葉にチョウジが嬉しそうに口を開いた。

「ありがと。シカマルならそう言ってくれると思った」

チラッと横を見れば、チョウジがスッキリした雰囲気で歩いていて、俺は変な胸のうずきを覚えた。

なんでだろう?
なんで俺の胸はこんなにうずくんだよ――?

胸の中のいたたまれないざわめきを霧散させたくて、俺はチョウジに強引に笑ってみせた。

「なぁ、チョウジ、俺、応援するぜ? 名無しとうまくいくといいな」

嘘ではない。
決して嘘ではないその言葉と思いに、俺の心がわけもなく小さな痛みを訴えた。





to be continued.
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