HALF.
episode.24 (ページ2/5)
心にもないことをッ……うぜぇー!!
俺は眉間にしわを寄せつつ、空になった紙袋を乱暴に畳んで脇に抱えた。
「さぁ、手伝ったぜ? さっさと教えろよ」
名無しとは一体どうゆう繋がりなんだ?
俺はその返事を聞くためにこんなとこまでついてくる破目になったんだ。
オヤジが、
「タダじゃ教えられねぇなぁ。あ、そういえば、今日、俺はシカの餌やり当番じゃないかぁー」
なんて、暗に餌やりを手伝わなければ教えない、みたいな変な圧力をかけやがるから。
クソッ!!
不貞腐れる俺の耳に内緒話でもするように、オヤジは辺りをはばかり口を寄せてきた。
「実はな……俺と名無子ちゃんは某ヒミツ落研の古株メンバーなのさ」
「は? 某ヒミツ落……」
「シッ! 声がでかい!!」
オヤジは俺の口をその手で塞ぎ、視線を左右に走らせる。
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