HALF.
episode.02 (ページ4/5)
先程の名無しとのやり取りを思いだし、俺の頭がまたしても痛み出す。
俺は奥歯を噛みしめるようにして言葉を吐きだした。
「そりゃ言いましたよ、俺直属の医療忍者が欲しいって。イノも医療忍術使えますけど、俺がいっつもイノとチーム組んでるわけでもねぇし。それにアイツ一人に戦闘と治療の二つを任せるのは負担がでかすぎるし。だからこそ俺専属に医療忍者をつけてくださいって以前から頼んでたんスよ。けど、アイツは……」
ねぇーだろ。
よりによって名無しはねぇーだろ。
人にラケットあてるわ、逃げ出すわ。
ケガさせといて「そんなこと」呼ばわりだぜ?
手当どころの話じゃねぇ。
あんな医療忍者に俺の命預けられるかよ。
それに……。
俺は苦々しげに言葉を付け加えた。
「もうちょっと俺と性格の合いそうな奴つけてくださいよ」
それを聞いた綱手が、これは心外といった顔つきで見返してくる。
「私はお前と名無しなら結構うまくいくと思ってるんだがな」
ゲッ。
マジでか?!
綱手、ありえねぇーよ。
んなわけねぇーだろーが。
顔をしかめた俺に綱手がたずねた。
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