Girl's side-36 (ぺージ1/4)
bookmark?つないだ手の温もりがどこまでも続けばいいと思う。
握った手の指先から伝わる優しさを感じながら、私は街中へつながる道をシカマルさんと手をつないで歩いていた。
一歩が大きいシカマルさんが歩みの遅い私に合わせてゆっくり歩いてくれている。
そんな小さなことにひどく満たされた。
ふっと、横を歩くシカマルさんが突然足を止めた。
そのことに気づいて私も立ち止まる。
シカマルさんは優しく私の手を離すと、私が渡した巾着袋から、
「コレはなんなんだ？」
絆創膏を取り出した。
「ばんそうこう」
シレッと答えた私にシカマルさんは、
「んなことはわかってるよ」
すかさず突っ込みを入れると、
「なんで入ってんのか聞いてんだよ」
と訊ねてきた。
手裏剣と一緒に入っていたのはなんの変哲もない一枚の絆創膏で。
それは……。
私はシカマルさんの手から絆創膏をもらってその包装をピリッとあけた。
粘着部分の白いシールをはいで、ぺタッとシカマルさんの頬に貼る。
「はい」
「はい、って？」
わけわかんねぇーよって顔をされて、私は自分の頬を人差し指で軽く叩いてみせる。
「前にシカマルさんが貼ってくれたじゃないですか」
(ページ1/4)
←|→
back