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Girl's side-23 (ぺージ1/5)

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部屋に変なモノとか転がってないよね?

突然の訪問者に、自分が招き入れたくせに、えらく動揺して、変なモノって自分でも一体何なのかよくわからないまま、私は必死に自問していた。
部屋に入ってザッと見まわすかぎり、

大丈夫…ちゃんと片づいてる……と思うけど。

少しだけ落ち着きを取り戻し、私はベッドサイドに近寄ると、カタンと二枚のフォトフレームを写真が見えないように伏せ置いた。
理由らしい理由なんて見あたらないけど、なんとなくまだ見せられない気がした。

この間のケンカみたいになるのが怖いのかな……。

そうかもしれない。
私はまだうまく自分を見せられる自信がないのかもしれない。
私は後から部屋に入ってきたシカマルさんのためにクッションをテーブル前へと用意して声をかけた。

「はい、どうぞ」
「どーも」

シカマルさんがクッションに腰を下ろした。

「今、お茶淹れますから」
「あぁ」

私は狭いキッチンに立つと、やかんを火にかけた。
その火を見つめながら思う。

私、何やってんだろ……。

シカマルさんの前だと、私、なんかやっぱり変だ。
ひどく心臓がせわしないくせに、あったかくてホッとして、思いもかけない行動にでてしまう。
私は溜息混じりに天を仰いだ。
上を見たところで、ここでは真っ白な天井が返事をするばかり。
いつも二人でいるときのように、真上に広がる空はどこにもない。
空という逃げ場もなくして、私の胸には、

『もっと俺にお前を見せろよ!』

あの時のシカマルさんの声が響いた。



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