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Girl's side-21 (ぺージ1/4)

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無事任務を終えて木の葉の里に戻ってきた私は、元気に騒ぐナルトさんとキバさんに挟まれていた。

「名無子ー。腹減ったろ?! 俺とラーメン食いに行こうってばよー!!」
「ふざけんな! 名無子は俺とあんみつ食いに行くんだよ! なぁ?!」

あの……二人の好意は嬉しいんですが……。

任務中、行きも帰りも、そして木の葉に戻ってきてからも、二人はずっとこんな感じで私に親しく話しかけてくれる。
そのぶん、当然シカマルさんと言葉を交わす隙なんて微塵もなく。

うまく話せなくたって話しかけるチャンスくらいほしかった……。

なんて、胸の底にくすぶる思いが沈んでいたりする。
そんな私の心など全く気にせず、二人の言い合いはさらに激しさを増し、私はズリズリと二人の間から弾きだされていった。
私たち三人の後ろを不機嫌そうに歩いていたシカマルさんの横にまで追いやられ、私は、

この二人になんて言って断ったらいいんだろう――。

なんとも言えない表情でシカマルさんを見上げてしまった。
シカマルさんはそんな私の視線をグイッ受け止めて、前の二人に簡単に言い放つ。

「よぉ。俺はこれから火影ンとこ行って任務の報告してくるわ。それと名無子も火影に呼ばれてっから一緒に連れてくぜ」

その言葉にナルトさんとキバさんがババッと振り返る。

「マジでぇ?!」
「クッソー、綱手のばぁちゃんヒドイッてばよー」

そっか。
私、綱手様に呼ばれてたのか。

私は内心シカマルさんの話にホッとしていた。

「ほら、行くぞ」

シカマルさんの呼びかけに目を向けると、さっきより不機嫌さの抜けた顔でシカマルさんが私を見ていた。
すぐに火影邸へと歩き出したシカマルさんの横に、私はいそいで走りより、肩をならべた。





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