take me out
Boy's side-02 (ぺージ1/4)
なんで俺が?
なんで後輩の面倒なんか見なきゃなんねぇんだよ。
めんどくせぇー。
俺は不機嫌極まりない顔で旅一座の護衛についた。
もちろんあの後輩くの一も横にいる。
俺はそのフテブテしい横顔を腹立たし気に見た。
なんかずいぶんと落ち着いてやがんな、コイツ……。
実力はどんなもんなんだよ?
感情の見られないコイツの顔はやたらと凛として見える。
ったく、スキがねぇ女だなぁ。
キリッとしすぎだろ。
そこまでいくと女としてかわいげねーぞ。
心の中で毒づいていると
「奈良さん」
突然アイツが俺の名前を呼んできた。
めんどくせーけど返事を返す。
「あ? なんだ?」
「さっきから眉間のシワ、スゴイんですけど」
あぁ?! 先輩に向かってずいぶんな口の聞きようじゃねぇか……!
ますますムッとくる。
「悪ィな。俺はもともとこういう顔なんだよ。なんか迷惑か?」
アイツは俺をチラッと見ると一言言い放った。
「別に」
感じ悪っ……。
やっぱかわいくねぇよな、コイツ。
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