take me out
Girl's side-14 (ぺージ1/3)
チチッ……。
墓碑の前で、過ぎる時間も忘れて座り込んでいた私は、鳥のさえずりに意識を引き戻された。
自分の肩に小鳥が一羽、舞い降りていることに気づく。
おもむろに手を差し出すと、その小鳥は私の指にちょこんと飛びのった。
よく見れば、
これは連絡用の小鳥……。
火影様が呼んでる。
行かなきゃ。
私は立ち上がると、手を勢いよく空へと伸ばし、鳥を飛び立たせた。
小さいけれど力強く飛んでいくその姿はなんかとてもキレイで、一瞬、私に幸せを運ぶ鳥を思い出させた。
「お呼びですか?」
火影室に入ってたずねると、
「あぁ、すまんな、名無し。任務が終わって、すぐに呼び出して」
「いえ」
綱手様が私のことを待っていた。
「すまないんだが、明日の任務を頼みたくてな」
任務か……。
「例の不審な忍の探索ですか?」
以前、森の中でカカシ先生と出くわした忍たちのことを思い出して、私は綱手様にたずねた。
「いや、そっちのほうは暗部の連中に頼んであるから大丈夫だ。まぁ、アレはアレで難航しているようだがな。今回、お前に頼みたいのは砂の里に文書を届けるという任務だ。メンバーはお前の他に三人。ナルトにキバに……」
カカシ先生か。
「シカマルだ」
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