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Boy's side-05 (ぺージ2/4)

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ホンットにめんどくせぇなー。
あぁ、もう!

俺は先ほど部屋に来た母親からお使いを頼まれ、里の商店街まで買い物に来ていた。
空は相変わらずいつ雨が落ちてきてもおかしくない状態で、風も湿り気を帯びている。

こりゃ、絶対ェひと雨くるな……。
さっさと帰るしかねぇ。

傘は持ってきたものの、差すのもだるい。
降る前に帰った方が賢明だ。
お目当ての豆腐を手に入れ、俺は家に向かった。

ポツ…ポツ…。

ちっ……きたか、ついに。

雨が降り出した。

近道して帰るか……。

俺は家までの近道によく使う林の中を駆け抜けていった。
降り出した雨は一気に加速して既にどしゃぶり。
林の横に広がる野原にはもう水たまりが出来ている。

傘差すのもめんどくせぇーし。

第一このどしゃぶりじゃ傘差したところで濡れるのは目に見えている。

だったら家まであとちょっとだ。
このまま走って帰っちまおう。

俺は走る速度を上げた。
体に当たる雨の粒が数を増す。
でも林の中は木々のおかげでまだ落滴が少ないほうだ。



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