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Boy's side-03 (ぺージ3/3)

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さてと。
名無しを呼んでコイツに手刀でもいれてもら……。

ガッ!!

え……?

男の方に目を向けると既に気絶している。
その後ろに相変わらず落ち着き払った名無しがいた。
俺の望み通り、男に一撃くらわせたらしい。
手際の良さに言葉を失っている俺に名無しが静かに聞いた。

「すみません、余計な手出しでした?」
「いや……そんなことねぇけど」
「残りの二人もそこの木に縛っときましたから」
「あぁ。」

名無しの指さす方に目をやれば、確かに二人の男が木の幹に縄でぐるぐる巻きにされている。

チッ……何もかも出来すぎだろ……。

黙りこくる俺に向かって名無しが呟く。

「奈良さん。あの――」
「あ?」
「……いえ、なんでもないです」
「あー、そうかよ」

俺は労いの言葉をかける気にはなれなかった。
名無しの、冷静で、適切で、何があっても動じそうにねぇその空気。

女のクセにかわいくねぇー。

コイツの全てが潔癖すぎて、俺にはなんだか気にくわなかった。





to be continued.

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