take me out
sky,cloud and-2 (ぺージ8/9)

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私のわかってほしいことをシカマルさんはなんでもわかってしまう。
今だって何を言わなくても、私が言われたかった言葉を、蒼と白が意味するモチーフを、なんなく理解してみせる。
そんなシカマルさんはやっぱり凄くて勝てなくて。
そして、誰よりも大好きだって思うんだ。
私は自分の手を握るシカマルさんのそれをそっと握り返した。

「今度のお休み、いつにしますか? その前に行ってこようと思うんですけど」
「あぁ、そうだな、まずは休み決めるとするか」

手をつないだままシカマルさんが歩きだした。
私を引っ張るようにして少し進むと、ふっと肩越しに振り向いた。

「……爪、楽しみにしてるから」

シカマルさんがやっぱり恥ずかしそうに笑って、私はその少年のように照れくさがるシカマルさんの笑顔にまたひとつ、虹をもらった気がした。
空と、雲と、そして、虹が、シカマルさんの手に包まれた私の指先でほわりと温まる。
シカマルさんのくれるこの大事な温もりがきっと、少しずつ私の中からしみだして、いつしか私のまわりにまで温かな人の集まりを作りだしたに違いない。
私のまわりで起こる変化はこの偉大なシカマルさんの影響力。
あぁ、この人には本当に勝てないな、なんてますます笑みをこぼしながら、私は次にネイルサロンに行くときもまた友達と一緒に行こうって、そんなことを心に思った。





end.
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