take me out
sky,cloud and-2 (ぺージ2/9)

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ジンジンと痛む手をチラリと見れば、手は土に汚れ、指先にまでべったりと黒土がこびりついていた。

こんなに汚く……。

戦いの最中、不謹慎だけれど、今朝までキレイなグラデーションとラメに輝いていた爪がこうまで無残に変貌するとは思わず泣けてきそうになる。
かといって、爪を保護するために手を抜いて戦うことなど到底できないのはわかりきった話だ。
しょうがないのだと、これでいいのだと、心の中で繰り返し自分に言い聞かせ、クナイホルダーから新たなクナイを一本取りだした時、そばに走り寄ってきたシカマルさんが低く囁いた。

「お前、今日は忍術ベースでアシストしろ」

言われた言葉に一瞬戸惑った。
だって、私がシカマルさんをアシストするときは、いつも体術を基本に相手を攻めている。
それを今回は忍術でと言われたら、驚くのも当然だろう。
でも、私はすぐに頷き返した。

きっとシカマルさんのことだ、何か策があるに違いない。

無条件にそう思えた。
だって信じているから、この人を。
いつだって聡明で、私を必ず救ってみせるこの人を。
私はどんな時でも信じてる。

「じゃあ忍術いきます」

言うなり、私は印を組み始める。



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