take me out
happy (ぺージ11/12)
俺はズイッと名無子に顔を近づけ、のぞきこんだ。
「照れてんだろ」
「て、照れてませんッ……」
俺が名無子をニヤリと笑ってやると、名無子はますますそっぽを向いた。
顔を真っ赤にして強がる名無子が可愛くて、俺はアイツの体を引き寄せた。
ポスッと、勢いよく名無子が俺の胸に倒れ込み、その柔らかな体を俺は両腕に閉じ込める。
素直じゃねぇー名無子が、俺の胸に手を置いて大人しく抱きしめられる。
モゾッと、名無子が身じろぎをした。
「あの……」
「ん?」
名無子の体を離し、アイツを見おろすと、名無子は俺をまっすぐな目で見上げた。
「やっぱり……泊っていくのは無理ですよね」
俺はスッと名無子の頬に手を滑らせる。
「無理なんかじゃねぇーよ」
名無子に顔を近づける。
俺はアイツの唇を優しく塞いだ。
俺は今まで、自分の誕生日がこんなに幸せなもんだなんて、気づいてなかったかもしれない。
それが今日、こんなふうにお前に祝ってもらえて、俺はホントに幸せで。
そして、心の底から思うんだ。
よかった、って。
自分がこの世界に生まれてこれたことが。
お前に出会うためにも。
お前と一緒にいるためにも。
俺はこの世界に生まれてこれて本当によかった。
その幸せを、
俺は今、この世のすべてに感謝する――。
Happy Birthday Shikamaru!!
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