take me out
Girl's side-23 (ぺージ3/5)
え?
何?
引いてるよね、なんか。
「お前、その本の内容聞いてみた?」
「この間聞いたんですけど、『秘密』って言われちゃって」
今日も『秘密』って言われたけど。
「……」
眉間にしわを寄せたシカマルさんが無言でお茶を啜った。
微妙な空気感に疑問を抱きながらも私は言葉を続ける。
「ただ、カカシ先生いわく、『名無子がもう少し大人になったら、この本の内容、俺が手取り足取り教えてあげる』って」
「ぶほォォオッ!!」
あろうことかシカマルさんが勢いよく日本茶をリバースした。
えぇ?!
何、何?!
ってゆーか……。
「シカマルさん、汚い……」
「わ…悪ィ」
申し訳なさそうな顔をしたシカマルさんと二人でテーブルをティッシュで拭き始める。
きゅきゅっと一通りテーブルを拭き終えると、私は手を止めた。
シカマルさんはそんな私に全く気づかず、まだ無心に卓上をゴシゴシやっている。
「シカマルさん?」
顔を覗き込むと、
「え?」
目が合った瞬間、シカマルさんが我に返ったのがわかった。
「なんか今日、変ですよ? はい、ゴミください」
私はそう言って、手を差し出した。
テーブルを拭いたティッシュを集めて、キッチンのゴミ箱に捨てる。
(ページ3/5)-141-
←|→ backselect page/254