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Girl's side-21 (ぺージ4/4)

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「礼を言わなきゃいけねぇのは俺のほうだろ? いっつもお前に助けてもらってよ、感謝してるぜ。ありがとな」

私の胸が止まるかと思った。
そんなふうに言ってくれて、私は胸がいっぱいになって、なんて言葉を返したらいいのかわからなくなる。
嬉しくて、嬉しくて、でもその嬉しさを塗りかえてくれるくらいの一言をあなたはまたくれた。

「お前、おごってほしいモン考えとけよ。なんでもいいから。お前の食いたいモンなら、なんでもおごってやるから」

私の前にはただただ紺碧の空が広がっていて、そして私の後ろにはシカマルさんがいる。
私は背中であなたを感じながら空を仰ぐと、

「了解……!!」

弾む心をその空いっぱいに映し出した。





チクチクチク……チクチクチク……チクッ!

「あっ、痛!!」

外にはぽっかりとキレイな月が浮かんでいて、自室にこもって針と糸で怪しく作業を続ける私の姿を見守っているみたいだった。

チクチクチク……チクチク。

「できたぁ!!」

私は小さな巾着袋を一つ縫い上げ、完成させた。
右下に、これまた小さな虹の刺繍が入れてある。
目の前にホレボレと袋を掲げてみた。

結構うまく出来たよね?

ベッド脇の写真に向かって自慢するのもなんだか気恥ずかしく、私は枕元のぬいぐるみに見せびらかした。

「ほら、いいでしょ?」

キョトンとした顔のウサギの頭部をポコポコと満足げに叩いて、私は巾着の紐を通す仕上げの作業に取りかかった。





to be continued.
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