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Girl's side-21 (ぺージ2/4)

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海の青さのような空を白い雲が魚のように泳いでいく。
シカマルさんの歩幅は大きいから、ときどき空に目を向けてしまう私は遅れをとらぬよう、タッタッと小走りになる。
こんなふうに誰かの後ろを小走りに追いかけるのはいつぶりだろう。
ふいに懐かしさがこみあげてきて、私は立ち止まって思いきり空を仰いだ。

「帰っていいぞ」

空を見上げる私に、足を止めたシカマルさんが前を向いたままで声をかけてきた。

「は?」

私は空からシカマルさんに目を移す。
さらにその向こうには火影邸が建っているのが目に入った。

あぁ、もう着いちゃったのか……。
でも、帰っていいって、何?

言われてる意味もよくわかんないし、もうちょっと一緒にいたいなんて気持ちを突き放された気がして、

「でも、火影様に会わないと」

ぶっきらぼうに突っかかる口調になる。

「あぁ。それ、ウソ。別に呼ばれてねぇから帰っていいぜ。帰り道、ナルトとキバに見つからねぇよう気をつけろよ」

肩越しに振り返ったシカマルさんが私を見ながらそう告げた。

え?
ウソ?
火影様に呼ばれてないの?

そこまで思って、私は自分の記憶にあっと思い当たった。

さっき私、ナルトさんとキバさんの誘いに戸惑ってシカマルさんを見上げた……。
それを助けてくれようとしたの?

私の視線をしっかり受け止めたシカマルさんの切れ長な眼が思い出されて、私は確信する。

あぁ、もう、私は助けられてばっかりだ。
こういうときは……。
こういうときは――。

『こういうときは謝るんじゃなくて「ありがとう」って言うんだよ』

頭の中にカカシ先生の言葉が響く。



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