take me out
Girl's side-19 (ぺージ1/2)
「ひでぇ顔」
痛さで目を覚ました私の視界いっぱいに、皮肉気に笑うシカマルさんの顔が飛び込んできた。
私の正面にしゃがみ込むシカマルさんにドキッとするより、何より、なんてゆーか。
「……いだい、ジガマルざん」
不自由極まりないほっぺでもって、なんとか思いを告げてみる。
いつまでも私のほっぺた、両手でつまんでないでください。
ようやく手を離してくれたシカマルさんは、
「悪ィ、悪ィ」
たいして悪びれた風もなく、不敵に笑ってくれた。
「笑いごとじゃないんで」
ホントに、まったく……。
私は不機嫌に両手でほっぺを包み隠した。
その前でシカマルさんが立ち上がる。
私が見上げると、上から優しい視線が返ってきた。
そんなことに、トクンて私の気持ちが脈を打つ。
ただただシカマルさんの視線に見入るばかりの私に、シカマルさんが声をかけてきた。
「んじゃ、行くぞ」
行く……えっとーー。
「あ……! ナルトさんとキバさんを……」
「そぉゆうこと。あいつらの後を追う」
そうだった。
偉そうなこと言っといて、私、すっかり……。
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