take me out
Girl's side-17 (ぺージ2/3)
チッ。
わずかにかすったにすぎない音に、すぐさま体をひねって蹴りを加える。
けれど、やはりあたらない。
あぁ、ダメだ!
どう攻めよう?
策を練るために引き下がろうとした私の体に、今度は向こうからの容赦ない攻撃が叩き付けられた。
うっ……。
どんどん攻め込まれ、
ガードしても切りがない……!
一瞬の油断で、私は相手の手拳に弾かれた。
ズザッ!
と地面に転がった時、二人の敵を相手に苦戦するシカマルさんの姿が目に入る。
シカマルさん――?
自分の胸を懸命に掴むその姿に、私の頭が必死に動く。
何か押さえて……?
ハッとした私のそばに、堂々と足音を立てて敵が近づいてくる。
「いつまで寝てんのさ?」
あんまり得意じゃないけど――。
イチかバチか。
私はすばやく印を結ぶと、立ち上がりざま目の前の敵に幻術を放った。
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