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Boy's side-28 (ぺージ2/2)

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忍び込むな、なんて言われると人ってモンはますます忍び込みたくなるわけで。
ルール違反の甘い誘惑は、名無子のそばにいてやりたいという俺の気持ちに拍車をかけるだけだった。

コイツが目ェ覚ましたとき、寂しくねぇように一緒にいてぇから。
やっぱ忍び込むしかねぇだろ。

それに。
綱手が見せたニヤリ顔。

アレは絶対ェ、『忍び込むならバレないようにヤレ』ってことだよな。
まぁ、それだけのニヤリじゃねぇだろーけど……。
めんどくせぇーーー。

今更ながら綱手たちの前で取り乱した自分に赤面しつつ、俺は目の前で眠る名無子に目を移した。

早く目ェ覚ませよ……。

名無子に触れたくて手を伸ばすものの、包帯やガーゼで覆われた顔はどこに触れたらいいのか迷うばかりだ。
俺は躊躇しながらも指先を伸ばして名無子の唇に触れた。
あたたかくて、やわらかくて、生きてるってことを実感する。

お前が目ェ覚ますの、待ってっから。

俺は名無子から指を離すと、不意に体を襲った疲れとともにベッド脇の床の上にズルズルと腰をおろした。
ベッドに体重をあずけて虚空を見つめる。

守ってやりてぇんだよ……。
名無子を傷つける全てのものから、俺はコイツを守ってやりたい。

薄暗い部屋の中で、冷たい床に座り込んだ俺はそのまま静かに目を閉じた。





to be continued.
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