take me out
Girl's side-02 (ぺージ3/3)
気配を消しながら二人で木の上にひそむ。
敵の気配は簡単に感じられる。
1…2…3人。
山賊って感じ?
それを証明するかのように奈良さんが
「名無し、敵は三人だ。忍じゃねぇ。金目のモン狙って出てきた賊だろーな」
と言った。
あぁ、やっぱり。
それじゃぁ、ここは…
「まずは私一人で、ですよね?」
奈良さんを見つめて提案する。
その言葉に奈良さんが
「おまえ、怖くねぇの?」
私の顔を窺ってきた。
怖くなんかないし。
死ぬならそれまでのことだし。
奈良さん、私、失うモノないんですよ。
「別に」
私が行けば実力見られてちょうどいいでしょ?
それに危ないときはどうせあなたが私を助けてくれるんでしょ?
「信じてますから。奈良さんのこと」
私がそう告げると、奈良さんがあきらめたように片手をあげて答えた。
「あぁ、わかった」
その言葉を聞いて
「では」
遠慮なく。
私はその場から姿を消した。
to be continued.
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