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Boy's side-22 (ぺージ2/3)

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あ……コレ、なんかアイツ好きそ。

その商品をちょっと手に取ってみたりして。
かわいらしく手の平サイズに袋詰めされたソレは、店内に差し込む日の光に照らされ、ほんの少しチラッとする。

「へぇー、シカマル、そんなの買うの?」
「え? あーーー」

両手でお菓子いっぱいの紙袋を抱えたチョウジが俺の後ろから覗き込んでいた。
俺は泳ぐ目に焦点を取り戻させて言い放つ。

「まぁ、母ちゃんに、な。たまには。すいませーん、コレください」

俺はチョウジに口を開く隙を与えず、サッサと買って店を出た。





意外と勇気がいるモンだな――。

チャイム1個押すのにも結構パワーがいる。
ここは名無子の部屋の前、何か悪いことでもするみたいに俺はドキドキしちまって、チャイムに指をかけてもそこからのもう一押しが出来ないでいた。
昨日勢いにまかせて買っちまったお菓子を渡したくて、俺は名無子のアパートを訪ねていた。
そこまでは良かったが。
今はドアの前で立ち往生。

何やってんだ、俺?
めんどくせぇー。

自分の弱虫っぷりに溜息を吐いた。

しかも今日家にいるかどうか知らねぇんだよな……。

さらに溜息を重ねる。

まぁ、でもよ、しょーがねぇんだよ、来ちまったんだから。

名無子のことになるとやたら衝動的な自分にあきれつつ、今度こそ意を決して指先に力を入れた。



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