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Boy's side-21 (ぺージ2/4)

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「マジでぇ?!」
「クッソー、綱手のばぁちゃん、ヒドイッてばよー」

フン、残念だったな、お二人さん。
ざまーみろ。

嘆き悲しむ奴らを後目に、俺は名無子を促した。

「ほら、行くぞ」

名無子の目がホッとしている気がして。
俺は足取りも軽く、火影邸目指して歩き出した。





「帰っていいぞ」
「は?」

火影邸の前まで来ると、俺は名無子にそう告げた。
名無子が言葉の意味を理解できずに義務的な口調で聞き返してくる。

「でも、火影様に会わないと」

その言葉に俺は肩越しに振り返ると簡単に告げた。

「あぁ。それ、ウソ。別に呼ばれてねぇから帰っていいぜ。帰り道、ナルトとキバに見つからねぇよう気をつけろよ」

火影が呼んでるなんてゆーのは俺の口からでまかせ。
お前、困ってそうだったし。
第一、俺がお前をナルトやキバと一緒に行かせたくなかったからな。
……っつぅーか、コレって嫉妬じゃねぇ?!

俺は自分の感情に気づいて、ひどく恥ずかしさがこみあげてきた。

さっさと火影ンとこに行っちまおう。

名無子に背を向けると、俺は足早に火影邸の入り口に向かった。
その後ろ姿に名無子が声をかけてくる。



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