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Boy's side-20 (ぺージ3/3)

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「でも、おとりになるのがナルトさんやキバさんだったから、こちらも安心していられたんです。おとりになるほうのが重要ですから。二人ならきっと何があっても負けたりしない、そう信じられるからシカマルさんは二人にその役をまかせたんです。そうですよね、シカマルさん?」

名無子が俺に視線を寄こした。

さすが、よくおわかりで。

俺も二人にそう言ってなだめるつもりだった。
もちろん、言ってる話もウソじゃない。
俺はすかさず頷いた。

「コイツの言うとおりだ。お前らが頼りだったんだぜ?」

俺らの言葉に二人はパッと顔を輝かせた。

「そっか、そぉだよな。やっぱ俺、頼りにされてたんだな!!」
「キバ、違うってばよ! 頼りにされてたのはこの俺だってばよ!!」
「なに言ってんだ、ナルト?!」
「キバこそおかしいってばよ!!」

さっそく相変わらずの二人に戻った。

現金なもんだ。
まぁ、俺の計画通りだけどな。

二人の反応に満足して名無子を見ると目が合った。

そういえば。

「お前、いつから気づいてた?」

巻物のこと――。

横でナルトvsキバが喚いている。
名無子は目を伏せて、ちょっと考えながら口を開いた。

「最初、ナルトさんに巻物を渡したときに、シカマルさんが持っていくと思っていたんで気になって。それと、あのときの『背中にくくりつけとけ』って台詞も疑問で。そんな人目につくようなこと、シカマルさんが勧めるわけないですから」

はぁー、するどい。

「そんで、敵と戦ってるとき、背中から巻物が落ちてきた俺を見て確信したってわけだ? 俺が本物を持ってるって。だから、あのとき敵の目をナルトに向けさせたのか」
「そうです」

まーったく、まいったな。

「お前は何も言わなくても俺の考えがわかるみてぇだぜ」

俺がそう言うと、名無子は俺に目をやり、すぐに視線を逸らした。
その姿が俺には、なんでか名無子が一生懸命ぶあいそうな顔をつくっているように見えた。





to be continued.
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