take me out
Boy's side-20 (ぺージ2/3)
俺は急いで風影室を退出し、建物の外にまで出た。
じゃないとコイツらがうるさすぎて我愛羅に悪いからな。
もちろんコイツらってキバとナルト。
「どーゆーことだよ、シカマルッ!!」
「そぉだってばよ!! なんで俺が偽物の巻物なんかっ!!」
「わん!!」
はぁー、もう、うるせぇー。
「あぁ、悪かった、悪かった。まぁ、静かにしろ」
二人と一匹が凄い目で俺を睨みつけてくる。
ったく、めんどくせぇーなぁ。
「なんつぅーか、アレだ。敵を欺くにはまず味方からって言うだろ? そんなとこだ。本物は俺が持ってて、ナルトのはダミー。敵にはナルトのダミーを本物と思わせて、そっちに目を向けておく作戦だったんだ。でもよ、すげぇ上手くいったろ?」
「上手くいったじゃねぇってばよー!!」
「そーだぞ!! 俺らがどんだけ大変だったかわかってんのかッ!!」
「わん、わん!!」
そりゃ、まぁ、大変だったろうけどよ。
「作戦に気づけないお前らも悪い」
「なんだとぉ、シカマル!!」
「気づくわけねぇってばよッ!」
そのセリフに俺はニヤッと笑うと、
「コイツは気づいてたぜ?」
名無子を親指で示した。
ナルトとキバが息を飲んで、ショックそうに名無子を見つめる。
「名無子ー、ホントかってばよぅ……」
「名無子はわかってたのか……?」
名無子は二人を見比べながら、
「はぁ……」
と返事する。
ナルトとキバがうなだれた。
「すみません」
でも、と名無子が続けた。
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