take me out
Girl's side-01 (ぺージ2/2)
あぁ、また夢を見た――。
私は見慣れた部屋の中で一人夢から目を覚ます。
窓からカーテン越しに差し込む日の光が目をさした。
だるっ……。
でも今日は火影様に呼ばれてるんだっけ。
隣にあるウサギのぬいぐるみを枕元に置いて、私は重たい体を引きずるようにベッドから抜け出すと、いつも着ている黒いツナギに袖を通した。
冷たい廊下を抜けて、私は火影室の前に立った。
中から人の気配がしている。
別段気にもかけず、私は遠慮なくノックした。
「入れ」
という言葉と共に扉を開いて中へと入る。
「失礼します」
「おぉ。来たか」
と出迎えた火影様の他に男の忍が立っていた。
それが誰でも構わない私はスタスタ歩いてその人の隣に並んで立った。
横の男が私を目で追っている。
私は視線を返す気もなくて、ただ前だけ向いて立っていた。
「シカマル」
火影様が隣の男に呼びかけた。
この人はどうやらそんな名前らしい。
「彼女は下忍の名無し名無子。今回の任務、彼女を連れて行け。」
「へ?」
「だから。今回の任務は名無しと行けと言ってるんだ。後輩なんだ、しっかり面倒みてやれよ。」
「はぁ?!」
予想外の展開に迷惑極まりないといった口調で男は返事をした。
to be continued.
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