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Boy's side-08 (ぺージ2/4)

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そこで俺はハッと我にかえった。

あ……らしくねぇ、俺。
めんどくせぇーー。

あわてて将棋盤に目を戻した。

パチ。

「王手」

いつの間にか名無しが将棋盤を覗き込んで将棋の駒を動かしていた。
突然俺の世界に入り込んできた名無しに、俺はドキッとする。
けど、表情にはそんなこと少しも出さず、めんどくさそーに文句をつけた。

「バーカ。その王手を回避する策を考えてんじゃねーか。なのに、そこで王手指してどうすんだよ、お前」
「なんだ」

俺は駒を元あった場所へ戻した。

「っつぅーか、お前、将棋できんの? だったら、ちょっと俺の相手しろよ」
「別にいいですけど」
「よし、負けた方は罰ゲームな」

そう言って、俺が将棋の駒を並べ始めると

「やっぱ無理です」
「は?」
「私、将棋できないんで」
「嘘つくな。さっき『王手』とか言ってたじゃねぇーか」
「気のせいです」
「んなわけあるか。じゃあ、ハンデやるから」
「ヤです」

きっぱりと拒否される。



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