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信じてるもの?そんなの、お金でしょ。愛情も友情もそんなの何の役にも立たないし、いらない。だってどうせ裏切られるだけだから。お金があれば生きていける。嘘をつかないし裏切らない。

目が覚めて寝ぼけ眼で時計を見ると1時、お昼の13時だった。昨日も朝方まで仕事。そして今日も夜から仕事がある。着替えを用意してシャワーを浴びる。何の変わりもない、昼夜逆転した生活の繰り返し。シャワーを浴びて軽くご飯を食べ、化粧やら髪やらをセットして仕事へ行く支度をする。少し早いけど、まあいっか。鞄を持って家を出た。

「おはようございます」

「あ、おはようるりちゃん。随分早いね」

「暇だったんで、」

開店時間になり、早速声がかかった。

「るりちゃん、指名入ったよ」

「はい、わかりました」

注文された部屋に合わせた衣装に着替え、客が待つ部屋へと向かう。ここは風俗店。キャバクラなんかじゃない、料金制のイヤラシイことをする、本番禁止の「そういう」お店。


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