06
なんで、こんなことになってるんだっけ。


うぐっ、と喉の奥からむせながら頭の隅で考える。こんな名前も知らない最低で屑な男に局部を無理矢理口に突っ込まれて、何やってるんだろうあたし。
あれからすぐにトイレの個室に連れ込まれて、ジャージを少し下ろすと「ほら」と頭を乱暴に掴まれ床に座らされた。目の前のグロテスクなモノに、初めての経験。やり方も分からない。もたついたことに苛ついたのか、後頭部を押されて唇に押し付けられる。少しの唇の隙間からヌルッと入れられ、喉の奥まで容赦なく突かれた。


「んっ、う、ぐっ…!」


「そうそう、上手いじゃん」


呼吸を乱し、ニヒルに笑って見下してくる。この独特な匂いや味に吐き気がする。涙目になりながら男の腰を掴む。最早あたしは口を開けているだけで、出し入れは男が腰を動かすことで行われていた。はやく、はやく終われ…そんな気持ちしかなかった。


「はー、あっやばいそろそろイクかも」


腰を動かすスピードが早くなって、あたしの後ろの壁がガタガタと音を立てる。今は「清掃中」誰も入ってはこない。誰も助けてはくれない。


「はっ、はあっ、あー、イくわ、出すから全部飲んでね?」


「んー!んっ!」


頭を両手でがっつりと掴まれ、遠慮も配慮もなく喉の奥へとがんがん突かれる。咳をしたくても出来ない、まともに息も出来なくて苦しい。


「…っ、出るっ!」


男の苦しそうな声と共に口の中に何とも言えない味が広がった。飲みたくなくて男を睨んだけど、彼は「あ、いいよ無理しなくて飲まなくても。ただ飲まなければずっとこのままだからねえ。そのうちまた勃ったら二回戦よろしく」と嬉しそうに笑った。仕方なくごくんと飲み込むと、男はそれを確認してズルリと性器を口から引き抜いた。



「るりちゃんのくちまんこ、気持ちよかったよ」


死ねばいいのに、と思った。
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