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るりのアパートの前に着いて、走って乱れた息も落ち着かないままインターホンを押す。はーい、と少し重たいドアを開けたるりが部屋から出てきた。

「あれ、一松どうし…」

言い終わらないうちに、強引に部屋に押し入り玄関先の壁にるりを押さえ付けキスをした。

「ふっ…、んっ!」

いきなりのことで驚いているるりの抵抗も無視をしてその唇を堪能するかのように角度を変え深い口付けを繰り返す。息をするのも苦しくなるほどに。瞬間瞬間に離れた隙に空気を吸い込み荒々しく吐き出す。長いキスのせいで頭がくらくらするけど、それだけじゃなくてこいつの唇やエロさや匂いとか、そういうのに麻痺されていくみたいだ。口付けをしたままるりの洋服を捲り上げて柔らかい膨らみを激しく揉みしだく。

「んっ、はぁ…!いち…まっ!」

唇から離れると首筋に顔を埋め、そのまま露になった二つの膨らみに舌を這わせた。俺の手はるりの腰へと移動して部屋着のショートパンツを脱がせる。

「やっ、やだ…!一松まって…っ!無理矢理しないって、言った…」

はっと我に返って手を止めた。目の前には服の乱れたるりが瞳をうるうるとさせて泣きそうな顔をしていた。

「…っ、ごめん…俺、俺…っ!」

泣きたいのはるりの方なのに、俺の方が泣きそうになってその場で崩れるように座り込んだ。
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