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「ずっと好きだったんだ」


松野くんからの突然の告白に、驚きから何も言えなくて、ただただ松野くんの真っ直ぐな瞳から目が離せないでいた。


「答えは今すぐじゃなくていいんだ…一松兄さんからも告白されたんでしょ?」


言葉に詰まって俯いた。まさか同じ顔に二度も告白をされることになるなんて。中身は全然違うけれど。
今まで松野くんを異性として見たことなんてなかった。二人を比べたら、きっと松野くんの方がいいに決まっている。優しくて、乱暴なこともしない。きっと大切にしてくれる。それなのに…直ぐに答えが出せないでいるのは何故なんだろう。どうして、浮かび上がってくるのは一松なんだろう。


「百瀬さん、困らせるつもりはないけど…僕、本気だよ。百瀬さんのこと、大切にする。だから…僕を選んでほしいんだ」


松野くんはあたしの手を取り、優しくそしてぎゅっと握った。その想いがひしひしと伝わってくるようだ。松野くんは「それじゃ」と席を立つと、あたしの側に来て頬にキスを落とした。


「…待ってる」


どうしたら、いいんだろう。
あたしと、一松と、松野くんのそれぞれの想いが動き出しそして絡み合い始めた。
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