サイレンがきこえる


大人になっても働かない屑ニート松野家兄弟とは子供の頃からの付き合いで所謂幼馴染み。流石に昔みたいにお風呂は入らないけど、今でも家には遊びに行って泊まったりする。今日も松野家に遊びに行ってトランプやゲームをして遊んで、気が付けばもう外は真っ暗になっていた。

晩御飯を食べた後、お風呂から出ると一気に視線を浴びる。


「なんか、えろいね」

「うん、えろい」

「変な目で見るなっ!」


おそ松と十四松が嫌らしい目で見てくるので蹴りを入れてやった。蹴りを入れたのはおそ松だけだけど。後ろで「いってえ!何で俺だけ!?」と騒いでいるのは無視をする。


「さてと、じゃあくじ引きをしますか!」


いつも泊まりに来ると、恒例でどの並び順で寝るかをくじ引きで決める。トド松と十四松が「るりちゃんの隣がいいなー!」とわくわくしながらくじを引く。席替えみたいなこのドキドキ感が何だか楽しい。…が、自分もくじを引いて番号を確認した瞬間笑顔が消えたのが分かった。


「えー、今回のるりちゃんの隣は一松兄さんかあ…いいなあ」

「一松、おまえ変なことすんなよ〜」


あたしの隣は一松になった。一松の隣になるのは初めてで、しかも一番端。ちらりと見ると一松はにやりとほくそ笑んだ。ぞわりと全身の鳥肌が総立ちをした。トド松や十四松は安全だし寧ろ癒されるし、カラ松やチョロ松も安心。おそ松はエロいけど今まで何かをされたことは無い。けど、一松は何かやばい気がする。いややばい気しかしない。

そんな不安を抱えながら布団に潜り込んだ。おやすみ、電気消すよとチョロ松が電気を消す。カチリと音がして部屋が真っ暗になると、次第に複数の寝息が聞こえ始めた。警戒していたけど隣の一松は何もしてこない様だった。考えすぎていたのかな、と安心をし自分も瞼を閉じるとやがて眠りに落ちた。

「んん…」

少しの肌寒さと違和感に目を開けた。もぞもぞと何かが動いている。目線を下に向けると服の下から手が入り込み胸の形を変えて揉みしだかれていた。

「…っ!?」

後ろを振り向くと「あ、起きた?」と何事もないかのような態度の一松。背中にぴったりとくっつかれ背後から胸を好き放題触られる。

「あ、あんた何やって…!」

「あー?いいのそんなに大きな声出して、みんな起きるよー?」


こいつ…!
一松はあたしが黙ったのをいいことに、Tシャツをまくり上げると下着をずらし直接そのゴツゴツした手のひらで包んだ。そしてその先端を指で挟みグリグリと捏ねる。

「ふっ…、んっ!」

「なんだよもう硬くなってんじゃん」

指先で弄ばれるようにいじられ、硬くなったそこはよりピンと上を向く。悔しいのに体が反応してしまって、口からは吐息と声が洩れる。

「はー、やわらけえ」

「ふぁ…っ!や、んんっ!」


一松も興奮しているのか、耳元に息遣いと低い声がかかってぞくぞくと感度が増す。抵抗したいはずなのに、身体の力が抜けてされるがままだ。唇を噛み締めて少しでも声を殺す。

「ひっ…!?」

首筋をぺろりと舐められ、ちゅっと吸われる。突然の刺激に声が少し大きくなってしまう。


「…しょっぱくてエロい味がする」


それでも尚ぺろぺろと舐められたり吸われたりを繰り返され、だんだんと声を抑えるのが厳しくなってきた。一松の手は未だに胸を攻め続けている。首筋を味わい尽くすと次は耳をべろんと舐めた。耳朶を吸うと、中に舌を入れてくちゅくちゅといやらしい音が鼓膜に響く。時折聴こえる「ん、はあ…っ」という一松の荒い息にもびくんと身体を震わせ感じてしまう。


「ちょっ、いい加減…にっ!」


いい加減にしろと言いかけたと同時に、一松の手が漸く離れた。かと思えば下半身に移動して下着の上から擦られるように触られる。そこは認めたくないけれど自分でも湿っているのが分かった。一松によって全身が性感帯になってしまったかのようだ。濡れていることに気を良くしたのか、下着の隙間から手を入れナカへと指をくちゅ、と入れた。

「ふっ…んん!あっ、あん…!」

一松の指は長くてゴツゴツしていて、いつの間にか三本も入れられバラバラに動かされている。それぞれが違う場所を刺激して全てが快感となって襲ってくる。布団の中からくちゅ、ぐちゃ、と生々しい音が聞こえてくる。他のみんなに聞こえてしまうんじゃないかと思ってしまう程に。ふと一松がピタリと急に動きが止まった。

「…もう我慢できない。挿れる」

布団から起き上がるとジャージを早々に下ろし始める。

「はっ!?だ、だめ!何言って」

「最初は悪戯のつもりだったけど…我慢できねえ。犯す、ブチ犯す。俺のちんこでめちゃくちゃにする」

こちらの反論も聞かずに、あたしを布団にうつ伏せにさせるとお尻を掴み高く上げさせた。後ろからあつく硬いものがぐりぐりと当てられる。余裕がないのか一松はその肉棒をいきなり奥へと貫いた。


「〜〜〜っ!はっ、あっ!」

初めからフルスピードでがんがんと腰を突かれ、その度にぐちゅんぐちゅんと混ざり合う音が響く。誰か一人がもし起きていたら、もしくは誰かが起きてしまったらこのいやらしい音が聞こえてしまう。もし聞かれていたら、こんな乱れた姿を見られたら…そう思うと妙に興奮して無意識にきゅっと締め付けた。


「くっ、しまった…」


「あっ、あっ、やらぁ…!おくっ!きもち…よくなるう…っ!」


片方の腕を後ろから引かれ、深いキスをされた。その瞬間何だか堪らなく一松が愛しく感じて身体も心も溶けてしまいそうになる。深く激しいキスに、思わず「んぁ…いち、ま…っ、好き…しゅきぃ…」と零した。


「…っ!るりっ!るりっ!」


再び激しくなる腰の動きに、声が抑えきれず大きくなる。もう気持ちよさとか興奮で思考も身体の奥も蕩けそうになって、今のこの状況も忘れて高みへと昇っていく。みんなが起きてしまったらなんて考えはあたしにも一松にもなかった。


「あっ、あぁっ!はげし…っんああ!あーっ!もう、だめ、だめぇ…っ!イくっ」


「はっ、はぁっ、やばい出る、でるっ!あー、あっ!」


果てた直後直ぐに抜かれ、一松のあつい精液がお尻と背中にびゅるびゅるっとかかった。部屋には交尾独特の臭いと、二人の息遣いが響いていた。


「……最低」

「結局あんあん良がってたじゃん、好きとか言ってたくせ…」

「う、うるさいっ!!もうほんっと最低!死ね!あほ!ニート!屑!万年発情期!」

「あー?そんなこと言っちゃうんだ、へえ〜…もっかいいっとく?」


手首を捕まれ、またあのにやりとした顔でぺろっと舌舐りをした。



翌朝、あたしは明るくなるまで一松に好き放題され寝不足になった。そして他の兄弟も目の下にクマがありみんな揃ってなかなかトイレから出てこなかった件についてあたしは激しく後悔した。そして一松の頬にビンタを食らわせたのだった。


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飛鳥様
リクエストありがとうございました!布団の中で悪戯〜本番へとのお題で書かせて頂きました。長くなってしまいすみません…!気に入って頂けたら嬉しいです!
百瀬 るり

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