「きみとxxxがしたいんだ!」


今日こそは、今日こそは、と手に汗を握り早くなる心臓を落ち着かせるように深呼吸をした。僕は今股間をぎんぎんに硬くしていて、隣にいる彼女に今日こそは「セックスがしたい」と伝えるんだ。もしくはそういう流れに持っていく、必ず。付き合って数ヶ月未だにキスすらも緊張する僕らに、「そういう」雰囲気になったことはない。童貞の僕に彼女が出来たことすら奇跡である。神様なんか元から信じてもいないけど見捨てられてはいないらしい。そしてそれからは己自身の戦いで、キスをするのもそれ以上のことをするのも勿論自分の力でなんとかするしかない。アダルトビデオや雑誌なんかでいくら見てきたって、いざ事に及ぼうとしたら何をどうしたらいいか分からない。


「一松?どうかしたの?」

「えっ?いや、なんでも」

頭の中はセックスセックスばかり。いや、いくら童貞だからって誰でも言い訳じゃない。るりがいい。るりとセックスがしたいんだ。

「何か眠くなってきちゃった、昨日あんまり寝れなかったんだよね」

「ああ、そう…」

「ちょっとお昼寝してもいい?」

部屋にあったタオルケットを自分の体にかけて畳へとごろんと寝転がった。

「一松も一緒に寝ようよ」

「…ハァッ!?」

な、なん…これ誘われてるのか?もしかして僕がいつまで経っても手を出さないから、痺れをきらし…た訳ではなかった。僕が遠慮気味に隣へ寝そべると、彼女は嬉しそうに寄り添ってきてそのまますやすやと寝てしまった。
彼女からはシャンプーだかボディソープだか分からないけど兎に角いい匂いがふんわりと香ってくるし、短いスカートが少し捲れて生脚が際どく見える。横向きに寝ているせいで胸の谷間が強調されているし、暑いせいか若干汗ばんだその肌がエロい。半開きになった唇とかその細い首筋に自分の舌で舐めてみたい。気付けば元々硬くなっていた僕の股間は更に熱を持ち痛いくらいに反り勃っている。

何だよこれ何の罰ゲームだよ、生殺しだろこんなの。自分でも我慢しすぎていつか爆発してるりをめちゃくちゃに犯してしまうんじゃないかと怖くなる。それくらいに舐めたいし食べたいし、るりの穴にぶち込みたい。

最低で屑な僕の考えなんか単純で、寝ているるりに手を出すなんていけないことなのに、その罪悪感とか悪戯心がより興奮させる。
恐る恐るその汗ばんだ首筋に顔を埋めてぺろりと舐めてみる。やっぱりしょっぱくて、だけど今の僕には全てのことが興奮の材料になる。首筋と耳を舐めるとるりは小さく吐息と声を洩らした。

「ふぁっ…、んっ」

寝てるんだよな、今寝てるんだよな。なのにこんなにエロい声出んのかよ。たまんねえよまじで。

「ふぁっ!?ふ、ふはっ!くすぐった…!…い、ちまつ…?」

「…………」

やばい、あまりに興奮し過ぎてやりすぎた。るりが目を覚ましてそのぱっちりとした目を瞬きさせて見つめてくる。起こしてしまった…半ばるりに覆いかぶさっているこの状況で、なんて説明すればいいんだろう。

「もう〜!擽ったいよ一松!折角お昼寝してたのに」

「へ…あっ、ごめん…」

「仕返ししてやるっ!」

「えっ、ちょっ!」


るりが僕の肩を掴むとぐるんと押し倒して、今度はるりが僕の上へと乗った。にやり、とまるで悪巧みをしている子供の様な笑みを浮かべると、僕の首筋へと顔を近づけた。

「う、わっ!」

ちゅっちゅ、と軽く吸ったり伝うように舌で舐めてみたりするるりに堪らず声が掠れる。今度は耳の方へと近寄るとしゃぶるようにちゅぱちゅぱと音を立てて舐め始める。耳の穴の奥へ舌先をねじ込まれ、吐息や唾液の音がダイレクトに響く。

「んっ、は…くしゅぐったい?」

「あっ、う…!やめ、」

「ん〜、仕返しだかららめ〜」

「…っ!」

今でもいろいろと限界なのに、あろう事か俺の腫れ上がった股間がるりに当たっている。るりの下着越しに、俺のジャージ越しのちんこが当たってるりが動く度に擦れる。差ほど激しい動きではないけど、今のこの状況でそんなことをされたのではやばい。るりはそんなことには気付いていなくて、僕の耳や首筋を舐めることに必死だ。

僕はるりの腰を掴んで気付かれない程度に自分の腰をるりに押し付けた。あ、あーやばい。気持ちいいとかそういうのより興奮がやばい。僕はきっと今酷い顔をしているだろう。

「んっ、ちゅ…ふぁ、ん」

「あっ…っ!く、ぅ…っ」

びくびくっ、と震える僕にるりが「どうしたの?」と何も知らない顔で聞いてくる。
射精はしていないものの、僕のパンツはもう我慢汁でぐっしょり濡れていた。ジャージまで染みてないといいけど。

「…いや、なんでもない」

「擽ったかった?」

「…うん、最高に擽ったかったよ」



今夜はきっといつもより抜く回数が多いだろうな、と頭の片隅で思った。


−−−−−
ひな さま
遅れて大変申し訳ありません(;_;)!!
「脱童貞したい一松くんと天然彼女で、結局いちゃつくだけで終わってしまう」というリクエストでしたが、いちゃつくというより微エロになってしまいました…
お待たせした上にリクエストから若干離れてしまってすみません…
今回もリクエストありがとうございました!!
気に入って頂けると嬉しいです…!
この度はリクエストありがとうございました〜!

百瀬 るり
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -