ときめいてるなんて、有り得ない

カラ松先生は眉間に皺をよせて真剣な顔で保健室へ向かっているというのに、私は顔を真っ赤にしてまるで茹で蛸だ。

「うーん、捻挫だとは思うけど骨に異常ないか確認した方がいいね」

保険医の先生に、一応レントゲンを撮って病院で診てもらった方がいいと言われそのままカラ松先生と病院へ行くことになった。結果的に骨に異常なんてなくて、診断はやっぱり捻挫。足は勿論痛いんだけど、それよりも長い待ち時間に疲れてしまった。帰りは先生が車で送ってくれて、私の家族に説明してくれた。

「授業中に怪我をさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」

私が勝手に捻って転んだだけなのに。いつもは馬鹿みたいな先生の、大人な部分や男らしい部分を初めて垣間見てまた胸がきゅーっと締め付けられる想いがした。
寝る前に先生にお姫様抱っこされたことを思い出したら眠れなくなって、そこで漸く「…ん!?な、なんだこれ、いやいやいや有り得ないから…!」と自問自答しては頭に過ぎった考えを必死に否定していた。カラ松先生にときめいてるなんて、そんなこと有り得ないって。
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