あれから数日経って、一番最初に連絡が来たのはおそ松だった。というより、その後もおそ松。他二人からは特に何の連絡もなく、私から三人へ連絡を入れることもなかった為この二週間はおそ松としか会っていなかった。


高校の友達に会い、「最近どう?」と聞かれ思わず言葉が詰まる。この間まで乗り気じゃなかったのに、セフレが出来ました。しかも三人も。なんて…。重い気持ちで「実は…」と話すと、思った通りの反応が返ってきた。

「えっ!?あんなに嫌がってたのに!?しかもえっ…三人!?」
「あー…うん、まぁ今後どうなるか分かんないけどね」
「珍しいじゃん、そういうのやらないのに」
「その話をしたら向こうが乗り気になっちゃってさぁ。断ったんだよ何度も、でももう有無を言わさずホテルへ直行で…」
「ふぅん、まぁ気楽にやっていけばいいんじゃない?」


おそ松や彼女のように、あれこれ考えず生きていける性格がたまに羨ましくも思う。あの日からおそ松とは二回会ってセックスをした。始めてしまえばどうにかなるかもと決心はしたが、なんだかこれでいいのかと複雑な気持ちが続いていた。楽しいセックスライフ!なんて私には無理な話だったのかもしれない。

その帰り道、アパートの前に着くと一松が座り込んでいた。いるとも思っていなかったし、暗い中男が座っているんだから不気味だし怖い。「ひっ、」と声をあげると一松が発した言葉は「…腹減った」だった。
多分今日したくて来たんだろうけど、連絡くらいくれればいいのに。仕方ないので、簡単だし寒いから鍋にした。
二人でテレビを見て、バラエティ番組で笑いながら鍋を食べて、終わったあとアイスを食べながら漫画を読んだりネットをしたりしていてふと思った。
あれ?なんだろうこれ…なんて言うか、彼氏彼女が同棲してますみたいな…そういう雰囲気…

一松とのこの時間が心地いいということに、気付いた。


ふたりじかん


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テーマ「人外ファンタジー」
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