「ま、こんだけ濡れてれば前戯はいらないか」

一松は童貞のはずなのに、まるで慣れているみたいだ。緊張もしていなさそうだし、特に興奮もしていなさそうに見える。実はこの三人の中で一番どうなんだろうと気になっていたのが一松だった。なんと言うか、イメージだけど性欲お化けなんじゃないかとか、アブノーマルな行為を強要してきそうだとか不安な意味で。

「ん…なに、そんな難しい顔して」
「いや…慣れてそうだなと思って…」
「んなわけねぇだろ、こちとら入れたらすぐに出るんじゃないかってくらい勃起してんだよ」
「ひぃ…」

そう言いながらもその勃起したモノを私の濡れたところへ押し当てた。三人目とのセックスとなると、挿入もスムーズだ。にゅるんと簡単に入った。
入れたらすぐに出るかも、なんて言っていたくせに始めてしまえば一松のセックスは中々に濃いものだった。一松がイクまでに私は何回イッたのだろう。散々使われたそこが敏感になっていたのもあるのかもしれないが、終わる頃には全身の力が入らない程に疲労していた。

「手加減を…知らないんですか君は…」
「童貞にはちょっと厳しいッスね」
「反省も謝罪もないんかい…あーもーつかれた、今日はもうさっさとシャワー浴びたら寝る、ここに泊まる」

重い体を何とか動かしシャワールームへと向かうと、ぞろぞろと三人がついてきた。

「ついてこないで!あんた達と入ったらまた始まりそうなんだから…」
「えっ、それってフリ?」
「フリじゃない!入ってきたら股間に蹴り入れるからね!」

三人とも残念な顔をしていたが、そんなのはお構い無しだ。いい加減休ませてほしい。
今日こんな事になってしまったけど、今後どうなっていくんだろう。何にしてももう三人でなんてのは御免だ。大きくため息をつきながら熱いお湯に浸かると、少し体も心も疲れがとれるような気がした。



シャワールームのため息


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