「本当に、いいのか」
「いいんだってば、それともやめる?」
カラ松は心配性だ。いつもカッコつけて訳分からない台詞ばかり言って、兄弟にも私からも世間からも冷たい目で見られているのに、誰よりも優しい。ふざけてるように見えて誰よりも真面目だ。だからきっとこんな曲がったようなことしたくないし、私にもして欲しくないんだと思う。それなのに何故着いてきたのかは分からない。説得してホテルから出ましょうとでも言いたかったのか。
辞めるかと問うとカラ松は頷かず、複雑そうな表情で黙った。焦れったくなって、カラ松のごついベルトをガチャガチャと外す。
「あっ、るり…!」
「なんだ、迷ってるくせにここはこんなに元気に反応してるじゃん」
「………」
分かっている。性欲に正直なだけならもう既に私に突っ込んでいるんだから。カラ松は優しいから。
「うぁ…っ、」
「んっ、」
汗のせいか性器の味なのか、少ししょっぱさを感じる其れを咥えるとカラ松の腰が引いた。懸命に頭を動かしてじゅぽじゅぽと下品な音を立てると上から呻き声のような声が聴こえてくる。出しちゃえ。いっちゃえ。もう私達は戻れないのだから、もう何も気にすることなく快感に溺れてしまえばいいんだ。しゃぶり疲れて頬が痛くなってきた頃、カラ松の腰が少し浮いてその後口の中いっぱいに精液が出された。
「はぁ…っ、すまない、!」
慌ててティッシュで口を拭いてくれる。申し訳なさそうなカラ松に「ヤル気でた?」と聞いた。彼の瞳はもう性に溺れていた。
溺れてしまえ