史上最悪の告白
わたしには好きな人がいる。同じクラスの松野チョロ松くん。話した回数は少ないけど、優しくて笑顔が素敵な人。いつからか分からないけど、気付いたら目で追いかけてた。席は離れてるけどクラスが同じなだけ幸せだ。授業中も休み時間も、いつだってチョロ松くんのことを盗み見ては考えている。
想いを寄せてきたチョロ松くんに、気持ちを伝えたい。叶うのならば、彼も同じ気持ちになってくれたら。そして手を繋いだり一緒に勉強したり、二人で笑い合いたい。
よし、とチョロ松くんに告白をしようと決心をした。決めてやる、好きだって伝えるんだ…!
タイミングを見計らって、いつ言おうか、どう呼び出そうか、手紙で伝えるか直接伝えるか…頭の中はチョロ松くんでいっぱい。
その日の放課後、教室にチョロ松くんが残っているのを見かけた。考えるよりも先に行動していた。
チョロ松くんの背中に声をかけた。
「あっ、あの…っ!いきなりでごめんなさいっ!…す、すっ、す…好き…ですっ!チョロ松くん…!」
心臓が破裂しそう、震える声で伝えた自分の気持ち。チョロ松くんはどんな顔をするんだろう。チョロ松くんが振り返って、こう言った。
「………俺、一松だけど」
「…………」
破裂しそうな心臓が止まりそうになった。そして、ドキドキと緊張でかいた汗は冷や汗と変わった。
「えっ、」