私の気持ち、彼の視線


ここ最近、気付いたことがある。
…私はチョロ松くんが好き…だった。彼を見ると、彼と話すと、彼のことを考えると胸がドキドキしてた。なのに、最近の私は違う。同じ顔でも、性格は正反対。チョロ松くんの弟の一松くんのことばかり。最初は彼に振り回されて迷惑だった筈なのに、頭の中は一松くんのことばかりがぐるぐると回ってる。
授業中一松くんと目が合うと心臓が掴まれたみたいにドキッとして、家にいても学校にいても一松くんに触れられた体が火照っているみたいになる。また触れられたい。一松くんに触れられて、イヤラシイことをされると全身の血液が暴走するみたいに巡って、何も考えられなくなる。

私は、一松くんが好き…なのかな。
イヤラシイことをされたいから、こんなに一松くんに惹かれるの?そんなのって…何か嫌だ。自分の気持ちが曖昧で分からない。一松くんがどうしてこんな行為を繰り返すのかも分からない。

「百瀬さん、」
「へっ?あっ、はいっ!」

突然話しかけられて上擦った声で振り返ると、チョロ松くんが立っていた。

「えっ…と、驚かせてごめんね…!あの、今日百瀬さんと日直なんだけど…」
「あっ…そ、そうなんだ!こちらこそごめんなさいっ、」

頭の中で巡っていた一松くんと同じ顔のチョロ松くんに話しかけられて、動揺してしまいたどたどしくなる。チョロ松くんと今日の日直の話していると何処からか視線を感じ、振り向くと机に頬杖をついた一松くんがこちらを見ていた。
彼は何だか不機嫌な顔で、いつもより目付きを悪くさせて私たちを見ていた。
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