あんたがエロいのが悪い


「い…一松、くん」

ドキドキして声が少し震えた。え、何でドキドキなんてしてるんだろ。
密室に二人きり、倉庫室のじんわりとした生温い空気が二人の間に流れる。一松くんは何も言わないまま近寄ると、私の腰のラインをすーっと撫でた。触られただけなのに、びくっとしてしまう。

「フッ、もしかして期待してた?」

どこか勝ち誇った風の一松くんに腹が立つ。素直に認めたくなくて慌てて否定するけど聞いてはくれない。後ろを向かされて立ったまま壁に手をつかされる。

「もっと、腰」

一松くんに腰をぐっと持たれて上げさせられるとそれだけで凄く恥ずかしい格好になる。

「エロ…誘ってるみたい」
「いっ…!一松くんがそうさせたんでしょっ!」

まあそうなんだけど、と適当に返事をすると、いつの間にか水着を下ろした一松くんのモノが直に私の太腿の隙間に入れられる。

「ひっ…!」

水着の部分に擦れる感覚と、太腿に触れる一松くんのナマのモノに恥ずかしがりながらも興奮してしまう。一松くんは腰を動かすとそれを私の太腿の間で擦り始めた。暗闇の中でもうっすらと見える、私の脚の間から見え隠れする一松くんの勃起した性器が生々しい。

「んっ、や…!」
「はぁ…、あんたがエロいのが悪い」
「だからこの格好させたのは…!」
「そうじゃなくて…そのでっかい浮き袋とか、その腰のラインとか、生脚とか、エロいんだよ」

…一松くん、さっきの男子生徒の会話聞いてたんだ。興味なさそうにしてたのに、私のことそんな風に見てたんだ…
私のコンプレックスである体をいやらしく見られるのは嫌だったけど、何故か私凄く興奮している。

倉庫室には二人分の荒い息と、一松くんの先走り汁によって聞こえる湿り気を帯びた音だけが響いていて、ドアの向こうから先生や生徒達の声が遠く聞こえた。
いつ、誰が入ってくるか分からないのに。私は…私達はそのスリルすら興奮材料になっている気がした。
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