彼の気持ち


大丈夫だと言ったのに友達も先生も体調が悪いのなら保健室で休んだ方がいいと強く言われてしまった。「そんなに顔が赤いんだから熱があるに決まってる!」と。それか早退でも…と言われたので、だったら大人しく保健室で休みますと慌てて言ったのだ。本当に体調が悪い訳ではなく、一松くんにいやらしいことをされて顔が真っ赤になってその上遅刻したのに…周りに心配をされて罪悪感を感じつつ保健室へ向かった。

保険医の先生に、少し体調が悪いので休ませて下さいと伝えると体温計を渡される。熱なんてある訳ない。一応計るとやはり平熱で、そのままベッドへ通された。

「熱はないみたいだけど、少し休んだ方がいいかもね。先生ちょっと保健室離れなきゃならないんだけど、一人でも大丈夫?」
「あ、はい大丈夫です…」

ベッドに横になると直ぐに睡魔が襲ってきた。昨日いろいろあって、あまり眠れなかったせいだろう。
どうして一松くんはわたしに構うんだろう。ただの暇つぶしなのか、玩具にされているのか…一松くんとまともに話したこともないのに。彼が何を考えているのか、わたしには全然分からない。
昨日の夜考えていたことをまた考える。それでも、睡眠不足のせいで数分経つといつの間にか眠りについていた。

保健室のドアが静かに開かれたのも気付かないまま。
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -