泣きながら途方にくれていた、栗色の髪の女の子。

向かい風のせいで凄く息苦しそうだ。




また泣きながらさまよっている栗色の髪の女の子。


次は、いばらの道を通ったせいか真っ白な足は血だらけになっていた。




その次は、高いビルの上に立ち、気持ち良さそうに深呼吸をしているのが見えた。



そういえばどこかで見覚えがある女の子だ。



今は栗色の長い髪を一つに束ねて、こちらへと手を伸ばしてくる。



あぁ、また泣いているじゃないか。



もう泣かないでくれよ、













今日の目覚めは最高に悪い。
頭の中はなんだかくらくらしていた。




顔を洗おうと、部屋の扉に手を掛けた瞬間


夢の中の女の子は雷門だったのではないか、と何の根拠も無しにそう思った。


あいつ、意外と泣き虫だから本当に泣いてなければいいんだけど。





(会ったらすぐに抱き締めてやろう)










――
イメージソングはゆきちゃんの恋人よ





ぼくの恋人





×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -