月光 | ナノ




月光01『……一体、……私は………』

コドウ01「……チッ、なんで俺がこんな奴と………」

SE:作業する音(ガチャガチャ)

月光02「………………なんで、こんな状況になってるんだろ………」


ME:作品を象徴するテーマ

如月01『月光玲華【ゲッコウレイカ】第二話、《ケイカイと友愛の出逢い【デアイ】》』 【タイトルコール】

SE:鈴の音

ME:消えていく


月光03『そもそも、こんな事になったのは……約一時間位前………』


如月02「さーて、自己紹介も済んだ事だし!そろそろ行くかー♪」

SE:歩き出す音

月光04「ちょ、ちょっと待ってよ!まだ私どこに行くとか聞いてないんだけど!」

如月03「ん?まあ、オレについてくりゃ分かるって!な、オレを信じろよ★」

SE:キラン!みたいな効果音


月光05『…………全然信じられないんだけど………』

如月04「おーい!置いてくぞー。」
【遠くから呼び掛けるように】

月光06「あ、ちょ、待ってよ!!」

SE:駆け出す音





SE:歩く音(路地裏)

月光07「………で、一体どこまで行くの?」

如月05「はいはーい、焦らない焦らない。もうちょい行ったところだよー」

月光08『……本当かしら。イマイチ信用ならないわよね。この、“如月”って人。そもそも、本名なのかもイマイチ定かじゃないわ。……もしかして、このまま怪しいところに売り飛ばされたりして………』


SE:立ち止まり、ぶつかる


月光09「い、た!?な、何?(い
、いきなり止まらないでよ!)」


如月06「ん?そっちこそどうしたの?考え事?…ま、いいや。はい、着いたよ」

月光10「………え?………………ねえ、如月。アナタ、私をバカにしてるの?」
【前半は、キョトンとして。後半は、軽く怒りに震えて】

如月07「へ?ははっ、オレがいつ月光ちゃんをバカにしたよ。心外だなあ」

月光11「現在進行形でしているわ!何よこれ……………電話ボックスじゃない!」

SE:チーンみたいな効果音

如月08「おー、御名答。このご世代、電話ボックスを知ってる若者がいるとは驚き桃の木だねえ」

月光12「………授業で習ったから。……それに、その言い回しも古いと思うけど………」

如月09「あらら、そうなの?全く、時代の波にはイマイチよくついていけないなあ」

月光13『………如月って、一体何歳なのかしら。見た目からは、私とそんなに離れてない気がするんだけど………』

如月10「ま、それはそれとして。確かに、これは電話ボックスだ。だけど、ただの電話ボックスじゃあない。……見てな」

SE:ボタンを押す

SE:何かが切り替わる音(ガシャン)

SE:中に入る

如月11「月光も、こっちに入ってくれ。」

月光14「へ?本気……?こんな狭い場所に二人入ってどうしようっていうのよ。」

如月12「いいから、いいから。窮屈なのは、我慢してくれよ?なんせ、これくらいしか“上”の奴らに見つからない移動手段がないんだよ」

月光15「…………(移動手段?これが?……ただのオンボロの電話ボックスにしか見えないんだけど)……はあ、仕方ないわね。」

SE:乗り込む音

SE:扉を閉める音

SE:ボタンを押す(数回)


月光16「………で、次は一体どうしようっていうのかしら?」

如月13「全く、せっかちだなあ。…あ、言い忘れてたけどさ月光。」

月光17「なによ」

如月14「どっか掴まってないと、危ないぞ?」

月光18「へ?【SE:勢いよく動き出す音(ガタン→ウィーン!)】って、きゃぁああああぁああああ!??」





SE:動きが止まる音(ガタン→プシュー)

SE:ドアが開く音

SE:ふらふらっと地面に崩れ落ちる音


如月15「あー………、大丈夫、か?」

月光19「……そう見えるって言うなら、アナタの目は節穴ね」
【ドッと疲れたように】

如月16「……わ、悪かった。えーと、立てるか?」

月光20「……ええ、なんとか(……帰りもアレに乗ることになるのかしら、……帰りは別ルートを使うことを祈るわ……)」


SE:立ち上がる音



SE:歩く音(土の上)

SE:立ち止まる

【前方に立ちはだかる荘厳な門】


ME:荘厳な雰囲気


如月17「……さてはて、着いたぜ。……ここが、……『烈火の反乱軍』【レッド・ クォーツ】総司令部…通 称……《第二の世界》【箱舟】……心より歓 迎するよ……『氷華の姫君』【ひょうかのひめぎみ】」

SE:ゆっくり開く門


月光21「!(烈火の反乱軍』【レッド・ クォーツ】総司令部、…通 称……《第二の世界》【箱舟】……。それって、まさか………)あ、アナタまさか………」

SE:駆け寄ってくる音

ME:消えていく

如月18「お、噂をすればなんとやら、だな。おーい、コド」

【遮るように】

コドウ02「きーさーらーぎ!!!」

SE:駆け寄って来て、蹴飛ばす

如月19「ぐはっ!?」

SE:地面を転がる

月光22「…………へ?」

ME:コメディカルな雰囲気

SE:服を掴み、ぐわんぐわんと揺らす


コドウ03「勝手気ままにふらふらと抜け出して行ったかと思ったら、なにてめぇ平然と何食わぬ顔で戻って来てやがる!お前バカか?バカなのか?」

SE:土を踏みしめる音(ジャリ)

チユ01「なになになに?如月とー、コドウはファイティングするのー?チユもするするー♪」


SE:土を踏みしめる音(ジャリ)

ソウマ01「………チユ、なにバカなこと言ってるの?はあ………面倒だけは、起こさないでよね。頼むから」

SE:電動車椅子の音(ウィーン)

セーラ01「あらあら、皆様。とても仲良しでよろしいことですわね」


SE:土を踏みしめる音(ジャリ)

コウタロウ01「……セーラさん、少しは止めてあげないと……【少し苦笑しながら】ほら、その子も困っていますよ」

ME:消えていく

チユ/ソウマ/セーラ02「へ?/ん?/まあ、」
【三人とも合わせて】

SE:バッと一斉に目を向ける

月光23「(……え、えーと、)ど、どうも………」

コドウ04「……きーさーらーぎぃ………てめぇ、なに部外者連れ込んでんだあ?……今すぐ舌噛んで死ぬかあ?てか、死にさらせや」
【フツフツと怒りがこみ上げてくるように】

SE:立ち上がる音

如月20「いてて、コドウは相変わらず容赦ねえなあー。それに、月光は部外者じゃないさ。」

コドウ05「……“月光”?………コイツがあの………?」

如月21「そ、だからあんまし威嚇してやらないでよ。さーて、ちょうど皆揃ってるみたいだし、フロアに集まって自己紹介がてら説明会でも開こうぜ。な、月光」

月光24「…………(既にこの意味不明な状況を説明して欲しいくらいなんだけど………)はあ、ええ。」




SE:手を叩く音(パチン)

ME:和やかな雰囲気

如月22「てなわけで、改めて自己紹介と行こうか。オレは……まあ、知ってるだろうけど、如月。此処『烈火の反乱軍』【レッド・ クォーツ】総司令部…通 称……《第二の世界》【箱舟】のリーダー的なことをしている。好きな食べ物は、ハンバーグです★よろしくね!はい、次チユ!」


チユ03「はいはーい!私の名前はチユ!本名は長いからチユで良いよ!好きなことは、お菓子食べることと遊ぶこと!!あ、あとあと、」

ソウマ03「……チユ、まとまり無さ過ぎ。……ボクは、ソウマ。一応、チユの片割れ。ボクも、ソウマで良いよ。……めんどくさいけど、よろしく」


コウタロウ02「コウタロウと申します。僕も、コウタロウで良いですよ。よろしくお願いしますね」

セーラ03「セーラと申しますわ。わたくしも、セーラと呼んで頂いて構いませんわ。コドウとは、幼馴染みですの。よろしくお願い致しますの。」


月光25「……ゆ、結城月光……です。よ、よろしくお願い……します(な、なんだか……すごく個性的なメンバー……)」

コドウ06「…………………」

セーラ04「……コドウ?貴方も早く自己紹介しなさいな」


ME:消えていく

コドウ07「………おい、如月。こいつ、本当に信用出来る奴なのか?」

セーラ05「コドウ!月光さんに失礼ではありませんか」

コドウ08「しかしよ、こいつが本当にあの“月光”で、それでいて“あの人たち”の娘なのかっていうのが怪しいとこだろ?だから、俺は……」

【遮るように】

如月23「間違いないよ。月光は、あの人たちの娘の月光だ。」

月光26「ちょ、ちょっと待って!話が……見えないんだけど……(……まさかこの人たち……まさか)」

如月24「……話が前後してごめんな。月光、お前ももう気づいてるかもしれない…。オレが……オレらが組織している『烈火の反乱軍』【レッド・ クォーツ】は、三年前……月光、お前の両親たちの組織した反乱軍の名前を借りている。そして、……オレはお前の両親たちに世話になった……だから、」

月光27「……てよ……」
【呟くように】

如月25「……月光?」

SE:テーブルを叩く

月光28「やめてよ!!……やっぱり、あなたたちも“そう”なのね。【自嘲気味に】皆、皆、そうだわ……やれ、革命家の娘だからだの、なんだの言って……無責任なことばかり押し付けて、期待ばかりして……!私が、……あの両親を持って、どんな目に遭ってきたか知らない癖に……!!」


如月26「…………月光………」


月光29「……反乱軍だの、なんだの……私には関係ないわ………勝手にしなさいよ!!」


SE:駆け出す

セーラ06「あ、月光さん!」

SE:追いかける電動車椅子(ウィーン)

コドウ09「……ほらな、言わんこっちゃない」

如月27「…………月光、……」

SE:拳を握り締める音




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