SE:小石が落ちる
月光06「!(セーラ、コドウ、チユ、ソウマ!?)」
如月05「!月光、どうしたんだ!?」
月光07「いえ…、でも、これどこまで続くのかしら…」
如月06「もうすぐ、もうすぐ着くはずだ…」
SE:行き止まり【カツンみたいな】
月光08「此処が…」
SE:荘厳な感じ
如月07「さあ、早く行かないと…」
SE:鍵を開ける
SE:駆け出す
月光09『…でも、可笑しい。此処まで、上手く行きすぎてる気がする…。
中もまるで、人の気配が、しない…一体どうしてしまったというの…まるで、』
SE:扉を開ける
元首01「やっほ〜♪良く来たね〜、蟻んこそのいち、そのに〜」
SE:ライトが次々と照らされる
月光10「やっぱり、これは罠だったのね!!」
SE:扉が閉まる
元首02「あったり〜★流石、革命家の娘!勘が鋭いって噂は本当だったんだねー」
如月08「くっそ!」
SE:銃を構える
SE:銃声
秘書01「…お嬢様に銃を向けるなんぞ、無礼千万。妙な動きを少しでもしたら即、この引き金をひく」
月光11「如月!!」
元首03「ひゅー、うちの秘書さんこわーいでしょ?妙な事考えない方がいいようー??ま、もう何もかも手遅れだけどね」
如月09「っ、どういう…ことだ…」
元首04「もう、計画は施行されちゃったってこと。元老!」
元老01「ハイ、姫様…、」
SE:指ぱっちん
如月10「な…んだ、これ…」
【たくさんの水槽にホルマリン漬けのように生まれたての赤ん坊が浮かんでいる】
SE:水音【こぽこぽ】
月光12『たくさんの…赤ん坊??なんで、こんな…』
元首05「これはね…“新人類”なんだよ。穢れない、次の時代の先駆者たち。
今生きてる奴らはさー、チップで間に合わせるけど。その複製なんて、たかが知れてるでしょ?だから、このボクが作ってあげたんだよー。
保存されてきた偉人・天才のより良い遺伝子同士を掛け合わせて作った“未来の子供”【lost-children】」
SE:舌なめずりする音
如月11「“未来の子供”【lost-children】」…こんなの、ただのお前らのエゴだ!!こんな勝手でむごいことを…よくも!!」
元首06「勝手?エゴ?むごい??ははは!!何イッテンノ?お前も、そうじゃないの?」
如月12「なに?」
元首07「あれれー??なんだ、あんた知らなかったの?ボクらがさー、なんの試験作を試さずに計画を実行に移すわけないじゃんー。
全部の計画には、周到なくらいの準備がないとねー」
如月13「お…オレ、は…」
元首08「“如月”…試験番号00xx2号 お前は、第二の「“未来の子供”【lost-children】」…」
SE:銃を取り落す
如月14「オレが…“未来の子供”【lost-children】…だったってのか…」
月光13「第二…?じゃあ、第一って…」
元首09「第一は、このボク奇跡ノ音寺 秘亜乃だ。ま、最初の試験体だし?ちょっと副作用で要らない人格まで出来ちゃったみたいだけどー。ね、時貞ー。」
秘書02「……」
元首10「ちっ、無視かよー。良い身分だなあ。ま、いいやあー。君らのことは、密かに見張らせて貰ってたんだよー。なかなか、行動に予測がつかなくて参ったなあー。
ま、でもこの際そんなことはいいや。どっちにしろ、もう計画は執行されましたー♪
わざわざ来てくれたのに、悪いねー。もう、終わりー★ちゃんちゃん」
月光14「…まだ、終わってないわ…」
元首11「はあ??」
如月15「…月光……」
月光15「如月が、未来の子供だろうがなかろうが関係ない。あんたの言い分なんかも腹立つから聞かない。でも、これだけは言わせて……“まだ、私達”が残ってるのよ!!」
SE:銃を連射する
SE:水槽が割れる
元首12「!!くそ!!こいつ、水槽を!!」
秘書03「お嬢様!!、貴様!!」
SE:銃声
元老02「クフフフフフフ、モウ、潮時デスカネ。黄昏時ハスグソバマデ…」
SE:硝子が次々割れる
元首13「うっ…お、前…」
SE:倒れる
秘書04「お嬢様!!元老!貴様!!!!」
如月16「なんだ…、仲間割れ、か…?うっ、」
月光16「如月!(いけない…どこかで、手当しないと…)」
SE:水の溢れる中、駆け出す
元老03「サア、…コノ世界ニハモウ、ヨウハナイ。イコウ…行こう、…あの子と一緒に…次の…」
SE:機械がきしむような【ぎぎぎ】
秘書05「…なんだ、あいつ…」
元首14「…次は、ないよ…もう、“彼女”を甦らせてはいけないんだ…」
SE:銃を構える
秘書06「!お嬢様…」
元首15「…時貞、力を、貸して…」
秘書07「……はい、私は、…いつも、秘亜乃様と共に…」
元首16「…時貞……、」
SE:銃声
SE:爆発音
月光17「!今の音…、でも、今は…如月を…」
如月17「っ、…月光…、」
月光18「!如月、大丈夫??」
如月18「ああ、…でも…」
SE:鈴の音【響くように】
月光19「なに…!?この鈴の音…」
如月19「脳内に…響くみたいな…」
???01『もう、この世界も終わりね…。全て、滅んでしまうわ…』
???01『そうですね。では、次の世界へ移りましょうか』
???02『ええ、私の力ももうわずかよ…これで、最期かもしれないけど』
???02『最期、なんて言わないでください。きっと、大丈夫です。この“物語”で貴方の気に入る結末になるでしょう。やっと、貴方の望みは叶うのです』
???03『そう、かしら…』
???03『ええ、だから、今は…この“器”に…』
???04『……そうして、また私はこの“物語”に介入するのね。これで、何かが変わるのかしらこの、流れに…』
???04『ええ。変わります、きっと。だから…』
月光20「…私は、…もう、“終わらせたい”のよ…」
如月20「…月光…、」
月光21「思い出した…、あれは母の胎内にいた時の記憶…。もうずっと前の夢で見た、ただの幻想かと思ってた…。けど、夢なんかじゃなかったんだわ…。
私は“器”この世界を運命を歪めようとした、根源の思いから生まれた“持ち主の寄生木”」
如月21「オレは、未来の子供、お前は器…。なんだか、出来過ぎなくらい、操り人形劇【オペレッタ】だな…」
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