SE:風が激しく渦巻く
コウタロウ05「ぐぁぁぁぁぁ!!私は、成し遂げなくてはならないんだ!必ず、この計画を成し遂げて、そして」
セーラ09『成し遂げてなんとする。そこに、貴様の意義があるとするか』
【以下、セーラを憑代にした時の番人】
コウタロウ06「ああ、この崇高なる計画は我が悲願。これを叶えずして、何故」
セーラ10『やはり…“おぬしら”だな。この世界に関与し、そして黄昏時を齎そうとしているのは…。なるほど、それで合点がゆく。何者かの関与がなければ、こう早く世界の黄昏は訪れぬものである。しかし、そちらが、第三者として世界に介入していたのなら…。
ならば、問おう。おぬしらは…おぬしは、この世界のモノではないな?』
コウタロウ07「分かっていて問う質問ではないな。ああ、私はこの世界のモノではない。否…この“物語”かな」
ソウマ05「この、世界の人間じゃない??」
チユ06「物語?ってどういう事!?」
コドウ14「………」
セーラ11『やはり…か。そこの小僧は何やら知っているようだが…。
この世界は、とある所業により生み出された世界だ。よく言うであろう。この世界はいくつもの多空間の世界が繋がって出来ているモノだと…。そして、それらのモノにある “意思”が加われば、それは“物語”と呼ばれるのだ。貴様の言動から、この世界もどうやら何者かの意思により形成された世界、のようだな』
コウタロウ08「the right【ご名答】今この世界は大いなる元首様の、お力での運命の筋書きを変えられ、その筋道の先はあのお方元首様しか知らない。
ふふふ、もうサジは投げられたのだ…歯車は、誰にも止められない。ははははははははは!!【壊れたように】」
SE:殴る音
コドウ15「黙れ!!…もう、止められないって…、そんなことねえよ。
俺達は、忘れちゃいけねえんだ…“希望”を、“未来”を…」
チユ07「でも、コドウ…。もう、計画は執行されて、るんだよね?なら、どうやって」
コドウ16「それは…」
ソウマ06「…信じるしかないね。月光と如月を…」
チユ08「月光姉と、如月を…?」
コドウ17「ああ、そうだ。俺達は何もかも失ったわけじゃねえ。まだ、あの二人がいる…。つっても、当てにするのはむかつくんだけどな」
チユ09「ふふ…、むかつくって…」
ソウマ07「しょうがないよ、コドウはあの二人。特に、如月は気に喰わないらしいんだから」【半分笑いながら】
セーラ12『ふむ…、ではその希望を我も信じてみるとしよう…。
さて、この者を狭間へと連れて参る。さらばじゃ』
コウタロウ09「うぅ…私は、私は…」
SE:再び風が吹き荒れる
コドウ18「ああ、もう二度と根性悪い悪巧みしないように見張っといてやってくれ。セーラ…じゃ、ねえんだったな」
セーラ13『否、ちゃんとお前の声は聞こえておる。この宿主の心はとても安らかで、居心地が良い。周りの人間に恵まれ、愛された証拠だ。この者の心に未練は残っていない』
コドウ19「ふ、その言葉が聞けただけで充分だ。それに、もうセーラとの最期の別れは済んでんだ。俺も…もう、未練はねえよ」
チユ10「ふー…強がっちゃって…。えーと、セーラの身体借りてる時の番人?さん!なんか知らないけど、よろしくね!!コウ兄もきっと悪い人じゃないと思うし、えっと」
ソウマ08「チユ…僕ら、あいつに操られたんだけど…。まあいいや…、そういうことだからさ。よろしく」
セーラ14『ふ…、面白い御子たちだ…。よかろう、その役目しかと引き受けた。どの道この男には聞かねばならぬこともある…では、行くか…』
SE:翼が出る【羽ばたく】
コウタロウ10「っ!嫌だ…!私は、私は、完璧な存在になり、そして、そして…“弟”を!!」
???01『…もう、いいじゃないですか。兄上…』
コウタロウ11「・・・・、お前・・・・・」
???02『兄上、己は…此処におります。零王【れおう】兄様の御傍に…ずっと』
コウタロウ12『・・・・・・・・・・・朔【はじめ】・・・・』
SE:扉が閉まる
SE:物が崩れ落ちていく
コドウ20「!やべえ、地下が崩れてきた」
ソウマ09「早く、僕らも非難しないと…」
チユ11「うん!でも…月光姉と如月は」
コドウ21「あいつらなら、大丈夫だ!(くそ…、無事でいろよ…)」
SE:瓦礫が落ちる
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