【幻想曲/夢想曲】/詠嘆曲-aria-

ME:不思議な雰囲気



SE:足音【カツン、カツン】
【反響しているように】


少年01「ん・・・?」





SE:止まる


青年01「・・・やあ、・・・こんばんは・・・久しぶり"って言った方が良いのかな。リィオ、オレの事、覚えてる?」





少年02「ん・・・?お前・・・・・、!まさか!!」




SE:檻を勢いよく掴む


青年02「しーっ、そんな大きな音出したら、皆起きちゃうよ」




少年03「あっ・・・・、で、でも・・・なんで・・お前が此処に、お前は死んだって・・・なあ、なんでなんだよ、カンナ」





青年03「ふふ、オレの話は話せば長くなるんだけど・・・とりあえず、この通り生きているよ」




少年04「・・・・はあ、・・・そうか・・・良かった、」





SE:座り込む


青年04「・・・・ふふ、リィオは変わらないね・・・。・・・それで、なんだか大変そうなことに、巻き込まれてるみたいじゃない」




少年05「あ!!そうだ・・・!お前のせいで、オレは結構大変なことに・・・」





SE:しゃがみ込む


青年05「・・・ねえ、助けて・・・あげようか。」




少年06「え・・・・・、っ、いや・・・無理だ、よ・・・此処からは、出られないって・・・」




青年06「オレには、それが出来るんだよ。君、一人此処から出すことぐらい造作もない・・・さあ・・・、どうする・・?」




少年07「・・・オレは・・・・、」




青年07「何を迷う必要があるんだい・・・こんな、掃き溜めみたいな地獄からとっとと出て・・自由になりたいだろう・・・?」




少年08「(確かに・・・、オレはありふれた日常から突然切り離されて、こんな理不尽でとんでもない場所に放り込まれた・・・、早く、帰りたい・・・早く・・・けど、)」







看守長14「・・・っ、はは・・・こんなこと・・・言ったのは、生まれて始めて、だな」




【前話台詞より、引用】


青年08「・・・結論は、出たかい?」




少年09「・・・ああ、」




ME:消音


青年09「なら、早くこっちに・・・」




少年10「・・オレは、行かない」




青年10「え・・・?」




少年11「・・・オレは、此処に残るよ・・・。お前とは、行かない」




青年11「・・・正気、かい?・・自ら、望んで『此処』に残る・・・って?おいおい、・・・一体どうしちゃったんだよーーーー」




少年12「・・理由は、オレにも分からない・・・。けど、なんでだか・・・此処に居なくちゃいけない気がするんだ・・・きっと」




青年12「・・・・・そうか・・・可哀想に・・・、もう、『毒』されてるんだね・・・」



【呟くように】

少年13「え・・?」




SE:髪の毛を触る


青年13「・・オレは、君を無理やり連れだす気はないから。君が『出たくない』って言うのなら・・・オレは、諦める」




少年14「・・・カンナ」




青年14「・・・でも、・・・覚えておいて・・・、君は・・・絶対『後悔』することになるよ・・・オレと一緒に来なかったことを・・・必ず、ね・・・」




少年15「どういう・・・、あ・・・れ・・・?」




【急激に眠くなる】



青年15「・・・おやすみ、【キス音】 SE:倒れる そして、・・・さようなら」




【最後の『さよなら』にエコー】


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SE:起き上がる


少年16「カンナ!・・・あ、あれ・・・」





SE:水音


少年17「・・・・ゆめ・・?」




囚人【古風】01「・・・随分と、嫌な夢見だったようだな。うなされていたぞ」




少年18「あ・・・、水都・・・ごめん、起こしちゃったか?」




囚人【古風】02「・・いや、私は・・・眠れなくてな・・・こうして起きて、本を読んでいた」




SE:本を閉じる



少年19「・・・・そっか・・・。・・・あ、それも日本語?」




囚人【古風】03「いや、これはこちらの言葉だ。簡単なものなら、読めるのでな」



少年20「へえ〜、水都って、頭良いんだ」




囚人【年上】01「むにゃ、むにゃ・・・・ハンバーグ定食おかわりやー・・・、飯、大盛りで・・・」


【寝言】


囚人【古風】04「・・・少なくとも、こいつよりは・・・な」




少年21「は、あははは・・・【苦笑】」







SE:水音



囚人【古風】05「・・・・なあ、リィオ、・・・お前は、私たちを・・・・軽蔑、しただろうか・・・」




少年22「え・・・・」





囚人【古風】06「・・・昼間に、調教係が言っていたことだ・・・。『此処』にいる全ての人間は、あの男シオ・プッシイ=フィローに飼われ、愛玩される。・・・私や、チラも例外ではない、・・・・私たちの身体は、・・・穢れきっている・・・」




少年23「シオ・プッシイ=フィロー・・・・・、なんで・・・水都やチラは、『此処』に・・・」




SE:拳を握りしめる



囚人【古風】07「・・・私は、沿岸沖の海戦の最中、・・・この国の兵に攫われ、此処に来た・・・、チラは、とある裏組織のバイヤーをやっていたらしい、そしてヘマをして此処へ・・・・いずれにしろ、いたるところにアイツへの『供物』を捧げにくる輩がいる、ということだ」


【後半は、皮肉気に】


少年24「・・・・そう、だったのか・・・・」




ME:悲しげな雰囲気


囚人【古風】08「・・何度も、何度も・・・自ら命を絶とうとした・・・敵の手にかかり、尚且つ生きながらこのような醜態を晒すくらいなら、死んだ方がマシ、だとな。しかし・・・、私には・・・」




SE:ロケットを開ける


少年25「・・・・それ・・・」




囚人【古風】09「・・・・妻と娘だ・・・、・・・娘は、今年で七つになる」




少年26「可愛い・・・水都に、目元が少し似てるな」




囚人【古風】10「・・・そうか。・・・私には、・・・私の帰りを待ってくれている家族がいる・・・その為にも、私は生きて・・・帰らなければならない」




少年27「生きて・・・・、帰る」




囚人【古風】11「ああ、・・・・チラもそれは同じのはずだ。コイツはな、身体の不自由な妹がいる。その子の為に、ずっと・・・資金送りをしているんだ」




少年28「・・・・そうか、知らなかった・・・・二人とも、そんな事情があったんだな・・・」





囚人【古風】12「ああ・・・だから、私たちは・・あの男に屈するわけにはいかない・・・いつか、必ず・・・!」





少年29「・・・・でも、アイツは・・・・」




囚人【古風】13「リィオ?」




少年30「あ、いや・・・なんでもない・・・。・・・二人とも、いつか必ず、家族に会えるといいな」




囚人【古風】14「・・ありがとう・・・。・・・あ、そういえば・・・お前は?家族はいないのか?」




ME:消音

少年31「ん・ああ・・・オレは、孤児院育ちだから・・・」




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SE:草を踏む音

ME:怪しげな雰囲気



弟01「・・・本当に、これで全部上手くいくのか」



青年16「ええ、これで我々の目的も達成され、貴方の障害物もなくなることでしょう。ご協力、感謝します」



弟02「・・・ふん、・・・ボクは、兄さんさえいれば良いんだ。そのほかのことなんて、いらない」




青年17「・・・そうですか、・・・では、お互い良い結果がもたらされますことを」




弟03「・・・、じゃあね、お互いもう二度と会うことがないよう祈ってるよ」


SE:立ち去る



青年18「・・・・切に、」




ME:消音




SE:風の音

SE:ヒールの音【カツン】


女01「・・・・さあ、世界の終り"に貴方たちはどうあがいてみせるの?」




SE:風が吹き抜ける









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