圧迫







彼は歪んでいる
私もそう思うし
きっとみんなも
そう思うだろう。


「ねえ、痛いんだけど」


縄で絞められた身体
それを見て楽しがる彼


「へえ…おもしろいなあ」


にやりと口をゆがませると
彼は私の首をクイっと
きれいな指で持ち上げ
さらに悪だくみな笑みを浮かべる


「…何すんの」

「決まってるじゃない。
かわいいくるみを食べちゃうんだよ。」


彼はそう言うと唇にかみつく


「…んっつ」


必死に抵抗して離れようとしても
縛られてる以上はどうしようもないし
彼はやっぱり男性だ
私を抑える手の力は相当なものだった。


「あーあ、血がでちゃったねえ」


口の中が鉄の味でいっぱい。
かみつかれた唇は真っ赤に染まっていて
痛い。痛いんだよ。


「…」


そして彼は陰気臭い笑みをして
耳元で囁いた


「これだけじゃあ足りないんだけど。」


抵抗さえできない私に彼の全てが
降りかかってくる。





圧迫
(息もできないくらい)
(そんな歪んだ彼を)
(どこかで愛してしまっている)



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